筆者は、シンガポール・チャンギ空港から羽田空港への深夜便で、大幅なフライトキャンセルを経験しました。翌日にANA国内線のフライトも予定していましたが、それもキャンセルする必要があり、国際電話で交渉を行う羽目に…。この記事では、その体験談とともに、同じ状況で役立つ情報を共有します。今回のJALでの対応は、個人的な経験として、これまでで最もサービスの質が低かったと言わざるを得ません。
シンガポールから羽田への深夜便がキャンセル、Grabで一時帰宅
深夜便のキャンセルにより、筆者は一旦自宅に戻ることになりました。JALでは、ホテル手配やタクシー代の支払い対応がありますが、家が近くにある場合はタクシー代を補填する形で自宅に帰るよう指示されました。以下にキャンセル後の具体的な流れをまとめます。
フライトキャンセルの流れ

- チェックインと手荷物検査
通常どおり搭乗準備を進めていました。 - 待合エリアで待機
チャンギ空港の待合スペースは席数が少なく、床に座る家族も見受けられました。 - 深夜12時から3時間ほどたってからキャンセル
出発予定時刻が過ぎても案内がなく、不安が広がる中、最終的に3:30頃フライトキャンセルのアナウンスが。 - カウンターでの交渉開始
キャンセルの知らせを受け、乗客が一斉にカウンターへ殺到。それぞれが乗り継ぎ便や旅行保険について交渉を始めました。家が近くにある人は、ホテルが十分な数が確保できないため家に帰るように言われます。
ポイント: アナウンスが流れたらすぐにカウンターに向かうのがおすすめです! - 荷物の受け取り
預け入れ荷物は、必要なものだけ取り出して再預け入れも可能でした。受け取らないも選択可能です。 - 自宅へ一時帰宅
Grabでタクシーを利用し、早朝5時に帰宅。仮眠をとった後、15時頃に翌日の便案内が届きました。 - 再チェックインと搭乗
チャンギ空港でタクシー代を返金してもらい、29時間遅れのフライトでようやく羽田空港へ到着。荷物は無事届きましたが、スーツケースが破損しており、羽田空港で証明書を発行してもらいました。
代替便の変更は不可、個人手配では返金対応もなし
シンガポール発羽田行きのJAL便は1日2便運航していますが、他の便への変更はできませんでした。また、他社便への振り替えも料金システムの違いにより不可能とのこと。航空会社から指示されたのは、「自宅またはホテルで待機してください」という内容のみでした。
余談:優先的にどんな人が他の便へ案内されるかは企業秘密
29時間後に、代替便に搭乗した筆者ですが、あることに気づきました。「あんなに待っていたはずの人が半分くらいになっている。それに日本人の搭乗者が圧倒的に少ない…。」周りは、ローカルのシンガポール人ばかり…、これは、一時的に家に帰った人よりも、家がなく、航空会社が用意していたホテルに滞在していた観光の方などが優先で他の早い便の空き席案内されている可能性があるのでは、という仮説を立てました。そして、失礼ですが、スタッフに聞いてみました。
返答は「お答えできかねます。各国によって保険や補填などが変わりますので。」との返答でした。
ですよね~、ということで、次にキャンセル便にあった場合、ホテルに余裕がある状況なら家に帰らないようにしてみようと思います!
JALの遅延対応:課題の多いサービス…遅延初心者には難題が。
以下は、今回の経験での愚痴のようなものですので、スキップしても内容に支障はありません!

帰国後に予定していたホテル、国内線フライト、レンタカーの予約は、当日扱いのため、ホームページ上ではキャンセルできないと表示されており、大きなショックを受けました。(返金対応については後ほど詳しく説明します。)
しかし、ANAは遅延証明書があれば他の便への変更が可能とのこと。29時間の遅延を待つ間に、国際電話で手続きを進めることにしました。
【JALへの問い合わせで混乱…窓口ごとに異なる回答】
ここからが問題でした。JALの国内窓口に国際電話をかけたところ、「遅延証明書は到着後でなければ発行できません。また、JALチケットデスクでも発行に日数が必要で空港での発行ができるかも空港で確認してください。」と説明されました。しかし、日本は連休中で、ANAの振り替え希望便の空席は残り2席のみ。なるべく早く遅延証明書が欲しい状況でした。
ANAとJALの問い合わせ窓口を1時間以上、国際電話でやり取りしJAL側は、遅延証明書は遅延中は発行できないということでした。
最終的に、ANAが「今回のみ特例」として、遅延証明書の代わりにオンラインで取得できる”運行状況のスクリーンショット”での予約変更を許可してくれました。そのまま電話で変更手続きを完了し、なんとか乗り継ぎ便を確保できました。
【JALチェックインカウンターで再び驚きの回答】
29時間後、JALのチェックインカウンターで搭乗手続きを行う際、念のため再度、遅延証明書の発行方法を確認しました。すると…
「オンラインで発行している遅延履歴証明書のスクリーンショットで問題ありませんよ。」と、返答されました。
チェックインカウンターのスタッフが経験豊富な人だったのかもしれませんが、いままで問い合わせた窓口と説明されていた内容とは、違う返答がやり取りを始めた25時間後に返答されました。
確かに、ANAも最終的にこの方法で受け付けてくれましたが、それまでの問い合わせではこの返答はなく、乗り継ぎ便の空席状況を考えれば、もっと早い段階で明確な説明をしてほしかったというのが正直な感想です。
【JALの対応の一貫性に疑問…サービス向上を求めて】
筆者は、遅延証明書の発行方法が分からず、適切な対応を求めてJALに問い合わせをしていたにも関わらず、窓口ごとに説明がバラバラで、国際電話の料金のみがかさんだことに大きな不満を感じました。
この経緯と、JALのカスタマーサービスの一貫性のなさについて、羽田空港のJALカウンターでフィードバックさせていただきました。同じ状況で困る人が減るよう、今後のサービス改善を期待したいところです。
JALの遅延履歴の参照と遅延履歴証明書のオンライン発行は以下
遅延履歴はこちらのサイトで参照できます。
すぐに遅延証明書が手元にほしい場合は、こちらのサイトから参照することをおすすめします。
遅延したフライトの日付と出発地と目的を入力すると便が出てきます。

Flight 番号をクリックすることで証明書を見ることができます。

国際電話代や食事代の請求を交渉
飛行機のアクシデントはしょうがないと思っておりますが、29時間の遅延は、信用を失うには、簡単な出来事でした。
加えて、その後の各窓口での電話サービスの満足度の低さ、それに加えてチャンギ空港でスーツケースを壊される(これはチャンギ空港が悪い)というアクシデントがつづき、羽田空港のJALのスタッフに遅延証明書の案内がスムーズに発行手続きを案内されなかったことを、説明させていただきました。すると、国際電話代金3万円強と遅延時の食事代をいただきました。
クレーマーになってしまったかと思いましたが、今後同じような体験をする人が減ることを願い、改善の要望を伝えました。
海外での飛行機遅延・キャンセル時にすべきこと
- 食費や移動費のレシートを保管
必要経費として請求する際に重要です。 - 国際電話の請求書を記録
スクリーンショットを撮っておくと便利です。 - 旅行予約時のカード選び
アメックスなどの航空便遅延費用補償付きカードなどを利用するのがおすすめです。 - ホテルやレンタカーのキャンセル対応
ダメ元でも連絡してみる価値あり。国際電話代がかかる場合は注意。
以下の小見出しでご説明しています。 - 航空会社のサポートを活用
待機可能であれば、航空会社が提供するホテルに滞在するのをおすすめします。
優先的に早い便に搭乗できるかもしれません!
ANA国内線は当日予約変更の一回のみ追加料金なしで柔軟に対応してくれた!払い戻し対応も可能
もちろん飛行機の料金に差額が発生した場合は、支払いが必要になります。ですが、他社の飛行機遅延でも、電話の窓口にて、予約の変更の手続きなどをスムーズに対応してくださいます。
オンラインでのフライト変更申請もできるのですが、返答に時間がかかるので、急を要す場合は、電話のほうが確実にスムーズだと思います。
変更便の出発地と目的地は変更不可能
滞在先を移動する予定があり、到着空港を秋田から山形に変更したかったのですが、目的地の変更はすることができず、払い戻しを選択することをおすすめされました。
トヨタレンタカーは事情を説明すると当日キャンセル対応してくれた
トヨタレンタカーでレンタカーの予約をしていたのですが、こちらも、電話で問い合わせをしたところ、遅延証明書の確認などもなく、「キャンセル承りました!」と、快く対応してくださいました。
Agodaでの当日ホテルキャンセルは、ホテルが許可しても、アプリ側での対応が必要
ホテル予約サイトAgodaにて、変なホテル羽田に滞在を予定していたのですが、当日でのキャンセルをする旨をホテルに伝えたところ、ホテル側で実際にフライトがキャンセルになっていることをご確認いただいたようで、キャンセル料なしで対応してくださいました。
ここで、気を付けておきたいのが、ホテル予約サイトが介入している場合、ホテルの電話口のスタッフの「担当部署とお名前」をメモしておくことです。
というのも、ホテルがキャンセルを許可しても、Agodaで決算している場合は、Agodaにもキャンセル手続きをチャットでする必要がありました。
その際に、当日キャンセルの理由とホテル側は了承している旨、対応していただいたホテル担当者の情報を伝える必要がありました。
その情報を伝えることで、2時間程度で、Agodaでのキャンセル手続きも済キャンセル料なしで対応していただけました。
まとめ
長時間の遅延やキャンセルは予期せぬ出来事ですが、冷静に対処することでストレスを軽減できます。JALでの経験は課題も多くありましたが、改善への期待を込めて今回の記事を共有しました。この記事が同じような状況に遭遇した方の助けとなれば幸いです!