小さいころから喉が弱くって…
大人になってからえずくことが多くなった…
そんなお悩みで悩んでいる人は、少なくありません。
消化器内科看護師のざわみが咽頭反射やえずくことにお悩みの人に、メカニズムや対処法をご説明します!
咽頭反射とは
咽頭反射とは、異常絞扼(こうやく)反射とも言います。
口腔内に異物が入ることで強い吐き気をもよおす状態のことを指します。
咽頭ってどこ
咽頭とは、上咽頭、中咽頭、下咽頭を含めて総称します。
気管と食道を隔てるのが喉頭蓋といわれる部位です。
おぇっとなる瞬間
- 消化器に異常があって吐気が続いている時
- 喉元を内部的、外部的に刺激された時
- 不快感が持続し時
- つわりや生理前症候群でホルモンバランスが崩れている時
- 心理的なストレス負荷が大きくかかった時
具体的には
- 喘息発作時
- 咳やタンがしつこく続くとき
- 扁桃炎咽頭炎の治りかけ
- カラオケなど歌っている時
- マフラーやネクタイ
- シャツの第一ボタン(男性に多い)
- タートルネック
- 首周りが小さめなTシャツ
- 美容室のケープ
以上のように、口から喉周辺が刺激された時や、首元を締め付けるような衣類を着用したときにえずいてしまう人は多くいます。
咽頭反射やえずくメカニズム
通常の嘔吐反射は、喉の奥に異物が入ったとき、異物が食道へ入らないようにするために起こる反射的な防御反応です。
嘔吐反射は、精神不安定、緊張など、心理的なものが原因であることが多いです。
男性では喉仏周辺を刺激されることで、外的な刺激が加わり咽頭反射を誘発してしまう人もいます。
また、衣類が喉周辺に接触することでアレルギー体質の人は不快感を感じ、持続した不快な刺激により嘔気を感じてしまう人もいます。
そういう人に、共通しているのが肩の筋肉痛などがあり、緊張状態であったことがうかがえます。
パターン別対処法
外因性の喉の刺激の場合
刺激を徹底的に避ける
喉元を締め付けるものを避けましょう。
また、心因性や過去のトラウマなどで喉への刺激を過敏に感じてしまう人もいます。
ネクタイを絶対にしなくてはいけない仕事や喉元への刺激をを避けることに限界があるという人は、アレルギー検査や心療内科への受診を勧めます。
もしかしたら咽喉頭異常感症かも
風邪をひいたわけでもないのに、以下のような喉の症状はありませんか?
・不快感、異物感がある
・喉がつまって苦しい…。
・喉に何だか違和感がある
病院で検査をしても原因がわからない、このような症状があることを「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」といいます。また、ヒステリー球とも呼ばれています。
https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/heart/?p=1299
以下のサイトで 咽喉頭異常感症や治療法 について詳しく説明されています。
体の内部からの喉の刺激の場合
アレルギーや咳喘息の人に多く見られる咳では咳をしすぎて、喉頭が刺激されえずく人も多くいます。
また、粘性の高いねばねばした痰が喉にへばりついてうまく出せないことで咽頭反射を誘発してしまいます。
湿性咳嗽
痰のからんだ湿った咳は、「下気道の病気」つまり気管支炎や肺炎などに多く、ゴホンゴホンといった表現をされます。
犬の鳴く様な咳を犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)やクリープ咳とも呼んだりします。
犬やオットセイ、セイウチみたいな低い咳が続きます。気管支喘息の人などに多くみられます。
乾性咳嗽
乾いた咳はいわゆる「から咳」で、コンコン、ケンケンなどと表現されます。一般に「上気道炎」つまりカゼの咳です。
咽頭炎や扁桃炎の治りかけにはよく咳がでるようになります。
持続的に続く咳のせいで、咽頭反射が誘発されます。
- 水分をたくさん摂る
- 加湿器をつける
- のど飴、トローチをなめる
- マスクの着用
- 咳止め薬を飲む
あまりにも咳が続くようなら百日風邪かも
百日咳菌という細菌によって起こる呼吸器感染症です。
↓のサイトでチェックリストもまとまっているので確認してみましょう!
女性に多いホルモンバランスによる嘔気はこちらの記事でまとめています。 ↓
以上、咽頭反射のメカニズムやえずいてしまう人のが対処法をご説明しました。